Luxeランニングクラブ指導方針について

2023 5/08
Luxeランニングクラブ指導方針について

ジュニアスポーツの普及とトップアスリート候補選手の育成

先日の富山県小学生記録会で大人顔負けのタイムで1000mを走る選手の姿を間近で観戦して、とても不安を覚えました。小学生期では、陸上競技の専門性に特化することなく、スポーツ全般の基礎となる運動能力の向上を目指し、ジュニアスポーツの普及と啓蒙が大切です。また、中学生期では陸上競技の専門的指導を取り入れ、トップアスリート候補選手として育成をすることが望ましいです。個人差や年齢に応じた指導プログラムを行い、「勝利至上主義」による「オーバートレーニング」や「バーンアウト(燃え尽き)症候群」を避け、生涯にわたって陸上競技(スポーツ)に親しんだり、トップアスリート選手を輩出できる環境と指導を追求することがジュニアスポーツクラブの使命だと考えております。

一般的な概念

5~8歳頃(プレ・ゴールデンエイジ期)

様々な動きづくりやスポーツ・運動を行うことによって、神経系の回路を出来るだけたくさん作っておき、特にスポーツに関連した動作の習得や調整力(リズム、バランス、タイミング、巧緻性、協応性など)を養成しておくことが重要。神経系はトレーニングや運動経験によって一度神経回路が作られると、その後ほとんどトレーニングを行わなくても消失しにくいため、早い時期(児童期)に運動やスポーツに関する基礎的な動作やスキルを獲得しておくことが必要です。

9歳~12歳頃(ゴールデンエイジ期)

「即座の技術習得」が最も可能な時期。この時期は「大脳の可塑性(脳・神経が柔らかいこと)」と「筋・骨格系、動作習得のレディネンス(準備性)」の両方が高い水準で整っているために、動きやあらゆるスキルの習得が、容易に行える生涯唯一の絶好機です。指導者はこの時期を見逃してはならず、いろいろなスポーツやゲームを行わせたり、陸上競技の走・跳・投の様々な動きやスキルを、正しく身に付けさせるよう指導することが肝要です。この時期におけるスポーツや陸上競技の多種目の技術の習得は、後になって専門種目の技術を向上させる上で非常に役立つことになります。

13歳~15歳頃(ポスト・ゴールデンエイジ期)

ホルモン(成長ホルモン、性腺ホルモン)の多量な分泌により、「思春期(第二次性徴)」を迎える時期。身長のスパーク期と一致するので、十分な休養や睡眠をとり、発育を最大限重視するとともに、柔らかく弱い骨や関節を酷使しないよう配慮してトレーニングを進めることが必要です。さらに13~14歳頃までに、速筋線維の発達に伴い、「敏捷性」が急激に発達します。また「呼吸循環器系」機能も発達するので、「持久力」の養成においても効果的な時期。動作習得では「クラムジー」と呼ばれる一時期の現象があります。身長が急激に伸びるために、身体の支点・力点・作用点に狂いが生じ、動きや技術にぎこちなさが出てきます。そうした時は焦らず、しっかりと動きの修正や調整を図ることが必要です。

日本陸上競技連盟ジュニア期における参考データより

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

目次
閉じる